ごあいさつ

 

 

<COVID-19完全対策下/第29回白樫祭/県大小浜キャンパス>

福井県立大学生よ「(じゃっ)(かい)」にはばたけ!!

―制約をクリア、学祭ニューモデルを創造―

 

学長 進士 五十八

 

 

 第29回白樫祭の開催おめでとう。

 

 2年間にわたるコロナ禍の今日、学生諸君の貴重なキャンパスライフに大きな制約が課せられていることに、学長として申し訳なさを感じています。

 

 ただ県大生の創造的行動力で、制約をクリアし、また先生方の参加を得て、ユニークかつおもしろい企画が発想されていることは実に心強い限りです。

 

 改めて惟村晴太郎(白樫祭実行委員会々長)君ら海友会学生院生諸君の今日までの準備や実行体制づくり、学祭の実際的運営など諸活動に心から拍手を送り、白樫祭の成功をよろこびたいと思います。やがて実社会においてリーダーシップを発揮し主体性をもってアクティブに行動するとき大きな経験になることはまちがいありません。

 

 さて福井県立大学は、その創始から“実は百年”ということもあり本学の原点にかえって幾つものチャレンジを始めています。

 

 ここ小浜キャンパス海洋生物資源学部においても横山芳博学部長のリードの下、学部を挙げて将来ビジョンを議論し、富永修臨海センター長を新学科長とする「先端増養殖科学科」を20224月に開設。臨海センターのある堅海を新しく「かつみキャンパス」とし新学科棟の建設(2023年度中完成予定)をすすめています。

 

 私が子どもの頃は「日本は世界に冠たる海洋国家だ!」といわれていましたが、残念ながらその勢いは今ひとつです。しかし世界的食料問題を考えるとき海洋資源のポテンシャルを最大化することは地球社会最大の課題です。しかも新幹線延伸で京阪神と時間距離で一体化がすすむ「若海」:若狭地域の豊穣な海と古代から持続している本物の歴史や食文化の場所性の価値は、大幅に高まるでしょう。

 

 こうした「若海新時代」をリードし、実現してゆく使命とマンパワーこそ福井県立大学、とりわけ小浜・かつみキャンパスの諸君らに期待されているのです。

 

 本学の設置者、杉本達治福井県知事が新学科の発足と環境まちづくり発展のため大変ご尽力くださったこと、また嶺南地域・県大地域振興連携推進会議はじめ多くの県民のみなさんの地域振興への熱い思いが、福井県立大学を応援してくださっていることも記憶に留めておいてください。「若海」という新しい概念を考えた諸君らに、みなさんが大きく期待しているということです。